2018
09.07

マスコミって「会社を高く売ること」を悪事扱いしてますよね?

M&Aで会社売却をする心構え

本当に重要なことは、企業の「成長」を通じた「経済発展」です。日本のマスコミは、「安定」を通じた「経済疲弊」を招くことばかり書くので本当に困ります。できるだけ海外メディアも併用し比較する習慣も大事かと思います。

 

のれんは悪者なのか?

日本の新聞は、M&Aの結果発生する「のれん」を悪者扱いします。IFRS(国際会計基準)がのれんの償却を検討し始めたと聞けば、「のれん=悪」「買収額は低い方が絶対よい」と誤解させようとします。記者が無知なのか、誘惑に負けたのかは知りませんが、「のれん買収額の”上乗せ分”」と一面トップ記事で丁寧に説明する姿勢には、明らかに「買収額(=会社売却額)は、適正評価額に関わらず、とにかく低めに押さえましょう」という歪んだメッセージを含んでいます。

純資産・のれん・TOBプレミアム・企業価値・適正価値の本当の関係

某経済新聞は、純資産のことを「企業の正味価値」と、著しく間違った解説を堂々と掲載していました。純資産が「企業の正味価値」であるならば、「上場会社のPBR(株価純資産倍率=時価総額÷簿価純資産)が1.0倍を超えてはいけない」と言っているのとほぼ同じこと(厳密には、非流動性ディスカウントコントロールプレミアムを考慮する必要あるもののここではゼロ%と見做してます)であり、さらに、株式取引時の価格はBSの純資産でOKということになりますので、「証券取引所の価格調整機能を消滅させても良い(売買板を撤廃し、価格は1株当たり純資産とし、先着順等で売買成立させるべき)」と言っているのと同じことです。あえて無理やり純資産を「企業の価値」と扱うのであれば、「会社を清算した場合に株主の手元に残る価値(資産を全部売って、負債を返済して残る金額)」つまり「潰れた会社として扱った場合の価格」です。自動的に、TOBプレミアムは極悪になりますね。純資産とのれん相当の合計である株式時価総額(=市場が決めた会社の価値)にさらに上乗せするのがTOBプレミアムですからね。ちなみに、TOBプレミアムは、コントロールプレミアム市場ミスプライス調整分とその他交渉上のパワーバランスの影響で構成されます。

継続発展できそうな優良企業の「価値評価」に関し、純資産は全くの無関係な単なる数字に過ぎません。

倒産しそうな企業の「価値評価」で使用すべき純資産こそ、ハゲタカ価格(死体に残る肉片を食い漁る)という言い方が妥当かと思います。

ちなみに、のれんは、買収対価から純資産を控除した残額ですから、BSには反映されていない、企業努力の結果生み出された無形の価値、利益ゼロの会社と比較してより大きな利益を獲得する能力、つまり「のれん分の超過収益力が、ターゲット企業(売り手企業)に存在すると、M&A市場でポジティブ評価された」ということを意味します。

本当の問題は、「買収対価適正評価額かどうかであり、のれんがその差額に収まっているか」、「のれん相当の無形資産をバイサイド(買い手)が有効活用できたのか」です。

(オマケ)数年前のある買収案件

ちなみに、メディアの主戦場がデジタルに移る、広告主もかなり流出すると読んだ英国の一流経済新聞の親会社が、「もう新聞の時代じゃない。収益力が低下すれば取材力も落ちる。デジタル化に先鞭をつけ、まだ価値が残っているように見える今のうちに売ってしまおう。」と考えたのでしょうか。数年前、優秀な外資系投資銀行のM&A助言部隊に「会社を売る。少しでも好条件で宜しく頼む。」と依頼したはずです。そして、世界中を探して見つかったカモが、この日本の某経済新聞でした。のれん相当が含まれる株式時価総額(取引所価格)のさらに3倍という究極のカモ価格で買収したようです。純資産に”上乗せ”したのれんが巨額だったのは言うまでもありません。ターゲット企業の成長性が見込みにくく、バイサイドもM&A能力が低そうですから、この某経済新聞にとっての適正価格はEBITDAの10倍が限界の買収案件だったかと思います。つまり、手を出してはいけない案件なのに「世界の一流紙を傘下に持てる」という誘惑に負け、1,000億円程度の無駄づかいをしてしまったのです。1,000億円分の価値創造(シナジー効果)をする能力(M&A能力の重要な一部)があるなら別に構わないのですが、やってることを観察していると、どうもかなり足りなさそうです。

①無知、②広告主の安値誘導に協調、③経営者が幼稚で責任逃れ、④カモ価格買収の余波が記者の給料に反映されての逆恨み

これらのうちのどれかが、間違った一面トップ記事の原因かもしれませんね。すべて、マスメディアの公共性を考慮すれば、許されざる行為です。

 

「M&Aで会社を高く売るのは悪」という偏向的主張

M&Aの失敗原因は、買収価格が高すぎたから」というアンケート結果を鵜呑みにし、「M&Aは安く買うべき=会社は安く売るべき」、「会社を高く売るのは守銭奴」、「M&Aはマネーゲーム」等という公害ニュースを垂れ流し続けています。妬み心をくすぐれば発行部数が増えるという、易きに流れるマスコミのいつもの利己的行動の1つです。こういう偏向記事を発信し続けるのはやめてほしいと思います。M&Aを、頻繁にトップニュース扱いにしており、社会的影響力は小さくないのですから。

セルサイドが、M&A会社売却を検討すると、周囲の親族や友人がとりあえず批判してくるのは、こういう無知で利己的なマスコミが主な原因でしょう。

以前、あるコンサルティング会社が、一流大企業バイサイド(買い手)に、M&Aで失敗してしまった理由をアンケートで聞いたわけです。「一流大企業の役員であるあなたは、過去、買収で失敗したとアナリストから酷評されていますが、なぜ失敗したと思いますか?」と。一流大企業の役員は、こう答えるでしょう。

買収価格が高すぎたからだ。

誘導尋問です。

素朴な疑問

・そもそも「M&Aの成功」を正しく定義したのでしょうか?

・このコンサルティング会社は本当に公正中立な立場からアンケートを集計・分析したのでしょうか?お得意様のバイサイドからバリュエーションやPMIの仕事をもらうための宣伝という目的は全くなかったのでしょうか?

・本当に高すぎたのかどうか、買収価格の妥当性を客観的に検証したのでしょうか?

・実際のM&Aプロセス内で買収価格を検証する機能である株式価値算定評価書(バリュエーション・レポート)に問題はなかったのでしょうか?

・バイサイドは、DDやバリュエーションをして買収価格が妥当であると判断したから買収したはずですが、その意思決定メカニズム内に構造的問題はなかったのでしょうか?

・あたかも、常にバイサイドには一切のがなく、セルサイド(売り手)、ターゲット企業(売り手企業)にがあると決めつけているのはなぜでしょうか?

他方当事者であるセルサイド(元オーナー)に、株価が高かったと思うか確認したのでしょうか?

・株主資本主義を全面否定し、大企業サラリーマン安定第一主義を全面肯定する方向に誘導したいという意図が明らかですが、どのような心理が隠されているのでしょうか?

株主資本主義を全面否定することにより生じる社会的な弊害について理解し、責任を取る覚悟はあるのでしょうか?

・創業オーナー社長が、裸一貫でリスクを負担し、企業を育成して高額で売却するという成功ストーリーが多数出現することによる日本経済への好影響は全くないと思っているのでしょうか?

・バイサイドのM&Aを成功させる能力(M&A能力)が低いことが失敗原因と認められるケースはなかったのでしょうか?

・バイサイドの意欲・能力不足により、いまだ発揮されていないターゲット企業の潜在能力が眠っていないか確認したのでしょうか?

・実はセルサイドにもバイサイドにも非がなく、M&A助言会社が不適切なバイサイドを連れてきたことが原因で、セルサイド、バイサイド、ターゲット企業が被害者であるケースはないのでしょうか?

・「投資は自己責任、但し適正な情報開示が大前提」は鉄則中の鉄則ですが、M&A助言会社は必要十分な情報開示をアシストしていたのでしょうか?

・安直なコスト削減シナジーばかりのM&Aばかりではなく、あらゆるシナジー・タイプのM&Aが偏りなくアンケートに反映されているのでしょうか?

・表面的には高い価格で買収したけれど、それ以上に圧倒的な価値創造を実現した、M&A能力の高い優秀な経営者の行動原理を学ぼうという気運を作らないのはなぜでしょうか?

・マスメディアは、価格形成機能を歪め、M&A市場の健全な発展を阻害している実態、自ら公共性や公正性を放棄しているという認識はあるのでしょうか?

以上のように、ちょっと考えてみただけでも大量の違和感・疑問が噴出してきます。日本のマスコミのM&Aリテラシーは非常に低レベルであり、多くのM&Aに関する記事等はアンフェアなフェイクニュースみたいなものと断言しても良さそうです。意味がわからない、勉強もしたくないなら、事実のみを記し、無責任かつ公害な意見は一切書くなと言いたいところですね。

〇〇の主張に負けてはいけない

意味が解ってないケースが性善説ですが、性悪説で解釈することも可能です。つまり、会社を安く買える風潮にしておく方が、マスコミにとって有利な状況になるということです。普通に思いつくこととしては、マスメディアの顧客のご機嫌取りですね。顧客=広告主にとって都合がよくなるような偏向的主張をしているとすれば悪質ですよね。自分が安定して広告枠を買ってもらいたいがため(安易なお金稼ぎのため)、適正評価での会社売却(実は結構大変なM&A取引をマネーゲームと断じて)を非難していることになりますから。広告主とは誰か、広告主はM&Aポジション上のどこにいる会社か、広告主にとってどうなれば安定してお金儲けをしやすいか、ということを考えていただければ、自ずと裏の意図が見えてくると思います。

セルサイドは、偏向的主張に聞く耳を持つ必要はありません。

堂々と「成長を果たすための健全なM&A」を目指し、その結果としての「高額売却」を目指しましょう。マスコミにお願いしたいのは、経済回復の足を引っ張る嫉妬心延焼記事、自己都合のご機嫌取り記事ではなく、バイサイドである大企業に、M&A能力の向上に向けた変革を促す健全な言論発信です。日本の会社のM&A能力の低さは、日本のグローバル競争上の弱点の1つに挙げられています。バイサイドにとって、M&Aという「異文化企業を融合し結果を出す」というチャレンジは、本来格好のチャンスであるべきで、優秀な経営者を更に優秀な経営者に育成する場としても活用できるはずなのです。そういう前向きなチャレンジ精神の足を引っ張るような行為だけはしないでほしいです。無難に、平均的に、前例踏襲することを礼賛し、冷や水浴びせの一文を新聞記事の最後に加える習慣、大昔に完結した『競争国不在の中、製造業中心の高度経済成長』でのみワークした価値観に基づく公害レベルの文章をいつまでも垂れ流さないでほしいということです。中長期的な投資のために短期的なマイナスが出たとして、これを「それ見たことか」と徹底的に非難するワンパターンな反応も、100%国力を低下させているだけであり、内容をしっかりと理解した上で情報発信してほしいものです。「リスクを取りたくないけどリターンは欲しい、リターンが減るのはイヤ、努力や痛みもイヤ」という精神構造をなんと表現するのか知っているのでしょうか?

マスコミが作り上げたこういう雰囲気が、現在のM&A市場の歪みの原因の1つにも挙げられるでしょう。

当然のことながら、DDの際に重要なマイナス情報を隠蔽し、適正評価よりもかなり高い価格で売り逃げしたり、企業価値向上への貢献がないのに多額の鞘抜きをしたりするM&Aを批判することは、私も賛成です。市場機能は歪めると、社会全体として損失が発生しますからね。「個別の事情を考察してみると、会社を高く売ったことが悪い場合もある」、ということであればたしかに真実と思います。

 

友好的M&Aという言葉も使われ方がおかしい

 

二元論の犠牲者

マスメディアは広告ビジネスですので、視聴者や購読者を集め続けなければご飯を食べられませんから、視聴者や購読者に耳障りが良い表現をする傾向がありますね。
額に汗して苦労を重ねてモノ作りし、高度経済成長を支えた勤勉な日本人」という表現は、大半の日本人にとって心地よく響くわけで、ろくに意味を考えずに、マスメディアはこの表現を直接・間接的に多用し、広告ビジネスでお金を安定的に稼ごうと画策します。たしかに嘘ではないでしょうが、時代は大きく変わり、使う場面を間違えると毒にもなる表現なのですが。
また、M&Aを敵対的M&Aと友好的M&Aに2分する二元論は、マスメディアが好んで使う煽りテクニックの1つで、リスクそのものです。分かりやすく悪者(ヴィラン)を設定し、悪者を攻撃することで視聴者や購読者の心を揺さぶり、洗脳しやすくします。二元論を展開する際、100%間違いなく、「本当は善なのに悪扱いされる犠牲者」が発生します。

 

そもそも敵対的M&Aとは?

本来、敵対的M&Aというのは、上場会社のTOB(株式公開買付)において、ターゲット企業の経営陣からの賛同表明が得られていない状態(=「非友好的」=「敵対的」)で、バイサイドが仕掛ける買収目的の株式大量購入のことを指します。
実は、敵対的M&Aが悪いものだと言い切ることはできません。ターゲット企業の経営陣自体に深い問題があり、より適した経営者に変更しなければ、会社の潜在能力が腐ってしまうケースが多いからです。権力を手放したくない利己的な個人の欲望のためにターゲット企業、その中にいる従業員の将来が暗いものになってしまうのであれば、敵対的買収者は、その利己的な経営陣に対しては敵となりますが、ターゲット企業やその中で働く従業員、ひいては社会全体にとっては味方と言えます。なぜ社会の味方であるかを検証せずに、安易に悪者ラベルを張り付けたがるのでしょうか?
逆に、ターゲット企業の経営陣は、必死な思いで真面目に経営しているのに、バイサイドが敵対的M&Aを仕掛けてきたケースではどうでしょうか?この場合は、利己的な欲望で仕掛けたバイサイドだけが儲かるという事態に陥る可能性が高いと思います。こういう効果しか見込めない敵対的買収をハゲタカ投資と呼び、批判する風潮がありました。この場合でも、もしかすると、経営者が気づいていない潜在価値に気づき、買収後、欠陥を治癒して企業価値を向上させて、最終的に売却益を稼いだのかもしれません。貢献と報酬のバランスを欠いた不労所得は、批判されても仕方ないですが、個別に検証は必要です。そして、またもや、投資ファンド=ハゲタカとレッテルを貼っておけば、圧倒的多数のサラリーマンや個人事業主の視聴者・購読者に耳障りが良いので、安易に投資ファンド=悪というラベルを貼ってしまったのでしょう。

 

投資ファンドは悪か?

投資ファンドのすべてがハゲタカファンド(厳密には、オポチュニスティック系の投資ファンド)というわけではなく、多くのプライベート・エクイティ・ファンドは、額に汗して企業価値向上のために日々努力しています。いまだに、多数の日本人が、マスコミの無学・無責任洗脳のせいで、ファンドと聞くと悪者と決めつける弊害が残っています。「敵対的M&A」という言葉は、「お金儲けに絡んで争いごとをするのは、卑しいこと」という日本人の深層心理に訴えかけますから、「敵対的M&A」という言葉を使って誰かを批判しておけば、マスメディアの金儲けにとっては「友好的」ということでしょう。酷い話であり、非難に値します。

 

友好的という言葉に惑わされない

今の日本の中小M&A市場において使われている「友好的」は、安易にお金儲けをしたい件数主義の安値誘導型M&A助言会社にとって「友好的」という意味になってしまっています。
バイサイドと企業価値向上の可能性を徹底議論して、その結果である取引条件を「健全に交渉すること」を「事前に封印」することが、このようなM&A助言会社にとっての生命線だからです。
決して、社会全体にとってとか、バイサイドとセルサイドの関係にとっての「友好的」という意味ではないように思えます。上記のマスメディアと同じ構図ですね。
敵対的M&Aを安易に批判することもおかしいですが、その反意語というわけでもありません。「お金儲けに絡んで争いごとをするのは、卑しいこと」と、セルサイドである会社オーナー(日本人)の深層心理に働きかけ、大量採用しやすいM&A・事業・ファイナンス未経験者でもM&Aを成立しやすい状況バイサイドがリスクなしに買収できる価格で売ることが正しいとセルサイドが信じる状況)を作り、1件当りは妥協しても件数を増やし、全体として高収益を安定的に作ることができる仕組みとして、「友好的」という言葉が使われていると見て概ね間違いがないと思います。件数主義の上場M&A助言会社の株式時価総額の水準と、セルサイドを誘導する株式価値評価額の水準(純資産ベース価格)を比較してみれば一発で検証できますから、ぜひやってみてください。

 

本当の友好的M&Aとは?

さて、件数主義のM&A助言会社は、その真意を隠すため、もう一つ、セルサイドの誘惑に働きかけてきます。「会社の存続=善」という概念の刷り込みです。本当は、社会全体にとって悪いことかもしれないのにです。
日本の将来に暗雲が垂れ込めている原因が、人口ピラミッドの高齢化による社会保障増大、グローバル経済進行による競争力低下、従業員資本主義が効果を発揮しやすい製造業の地位低下あたりであるとするならば、本来、日本経済の回復のためには、「会社をそのまま存続させる」ことは悪にもなる場合があるでしょう。もっと変革が促されそうな相手とのM&Aを模索できなかったのか?という意味で。M&Aというツールは、単独では難しい「変革」を容易にします。しかし、単なる存続は、同業とのドッキングに終わり、短期的に人件費削減等で利益をねん出できても、本当の課題解決は先送りとなってしまいがちです。
政府も、「生産性向上」がキーであると連呼しています。これは正しいでしょう。しかし、残業を減らす、副業を促進するというオマケみたいな部分で生産性を向上しても、日本の病巣を取り除くことは難しいはずで、本来、産業の新陳代謝を促進する、新陳代謝を抑制している原因を取り除くことが肝要なはずです。そのためには、有権者に耳障りのよい残業対策ではなく、むしろ、利益の上がりにくい事業から上がりやすい事業へと人材が流動しやすい仕組みに変えたり、古い事業は変革するなり廃業して再チャレンジしやすい仕組み、連帯保証で失敗したら身ぐるみはがされる間接金融の仕組みの改善といった本質的な課題解決に取り組んでほしいところです。残念ながら、今の民主主義の仕組み上、耳障りの悪い(=痛みの伴う)政策が実行されることは稀です。
政府やマスメディアに文句を言っても仕方がないので、各個人としては、できる方法を見つけて実行するのみです。

企業結合により「変革」が生まれ企業価値が向上する未来志向M&Aを検討しましょう。特に、ユニークな強みを持つ会社の場合は。

 

未来志向M&A

 

未来志向M&Aにチャレンジするための条件は?

・バイサイドとターゲット企業の結合効果を最大化するという目的意識を強烈に持ってM&Aに臨む(=セルサイドが真の友好的・建設的M&Aを協力的に目指す)。
ユニークな強みが既にある、またはユニークさが強みに成長する兆しがある(=ユニークな会社、またはユニークな会社になれそうな会社)。※今は赤字でもOK
という、たった2つの条件が整えばチャレンジすることが可能です。

 

未来志向M&Aのメリットとは?

未来志向M&Aはこういうメリットがあり、これからの時代にふさわしいM&Aのカタチです。
・ 過去を売るわけではないので、将来有望なユニークな会社は過去ベース価格よりも高く売れる
・ M&A能力の高いバイサイド(優れた経営者や優秀な投資ファンド)との相性が良い(安定志向の大企業とは相性が悪いものの)
・ ディスラプティブ・イノベーション(破壊的革新)と相性が良い(安定志向の大企業から需要を奪って確実に急成長でき、社会変革の契機にもなる)
・ リーン・スタートアップ、持たざる経営と相性が良い
・ 未来志向M&Aの準備は、M&Aをしなくても、単独経営が改善し、将来的な上場とも相性が良い

未来志向M&Aのデメリットとは?

未来志向M&Aにはこういうデメリットもあります。
・ ユニークさがあってもM&A市場で今すぐ高く評価されるかは運の面もある(M&A能力の高いバイサイドが今市場にいない場合がある)※手練れのM&Aバンカーに確度チェックしてもらうべき
・ しっかりと準備する必要がある(状態の改善、情報開示、探索・交渉の準備)
・ バイサイドとの交渉が複雑かつハードになりやすい(確実性が100%ではない戦略に乗ってもらう必要がある)

未来志向M&Aで成功するには?

・早めに検討開始し、しっかり準備する(特に、客観的に見て良い会社と見られやすいようにしておく)
ユニークを創り、財務的成果につながり、それが継続できる仕組みを創る(ファイナンス思考でプラス評価されやすい状態を創る)
・M&A助言会社を選ぶ際に、自社のユニークさを最大限に実現してくれるM&Aを実現してくれそうな会社から選ぶ

 

未来志向M&AのためのM&A助言会社の選び方とは?

未来志向M&Aを成功に導くM&A助言会社の選択基準としては、①品質主義(件数追わずに1件を大事に)、②残業ウェルカム(丁寧な仕事)、③結果へのコミット(覚悟)、④裏切り防止(片手FA)、⑤広範囲の知識・経験(M&A、事業、ファイナンスについて助言できる)、⑥ターゲット企業のユニークを完全に理解可能(事業と担当者の相性)、⑦フィーリング(人間的な相性)あたりでしょう。

弊社が、
SFA:セルサイド特化型FAサービス(会社を高く売るM&A助言)
CVC:企業価値向上コンサルティングサービス(ユニークさを財務的成果に結びつけ、継続可能な仕組みとするための施策考案・実現サポ-ト)
という2本立てサービスラインにしていて、自ら色々経験を積むことを推奨し、サラリーマン気質の人を参画させないのは、こういう背景です。

こうすれば、Win-Win-Winの未来志向M&Aが出来上がります。結果として、「ユニークな会社を高く売る」ことができるということです。

適正評価として高く売ることは、絶対的に良いことです。もし、個人としての使い道がなければ、後輩オーナー社長の成長資金として投資してあげてください。資金が循環し経済発展に貢献できます。

 

 

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