2019
01.15

M&A会社売却の報酬(着手金・中間金・成功報酬)が無料(安い)の対価

M&Aのお金(価格・税金)

無料(タダ)より高いものはない」というのは、古今東西普遍の定理です。

昨今、あたかもマンション売買かのような気軽さで会社を売買できるかのような風潮とともに、着手金無料にとどまらず、成功報酬までもが無料という完全無料スタイルのM&A助言会社も登場してきています。

基本的に、無料ビジネスというものはケースバイケースかと思います。『無料(お金を払わないこと)の対価が何か』をしっかりと理解して納得できる場合には非常に魅力的な仕組みだと思います。

弊社SCAは、セルサイド特化型のM&A助言会社であり、原則として着手金もいただきますし(キャンペーン等は例外)、成功報酬もセルサイドからいただきます。今までもこれからも絶対に有料です。その方がセルサイド(売り手)のためになる、まず間違いなく、有料の片手サービスの方が結局コスパが良いケースが多いから(特にユニークな強みを持つ会社を売却する場合)です。

弊社SCAが自信を持ってご提案する内容は、「できるだけ少数のバイサイド(買い手)候補へ打診することで、情報漏洩リスクを最小化しつつ、高品質な開示情報と提案内容とストラクチャープラン・タックスプランを作りこみ、その少数バイサイド候補にピンポイントで、かつ、セルサイドが期待以上に満足できる条件を獲得すること」であり、少しでも好転させる可能性のあることは、限界ギリギリまで弊社SCAの負担で事前準備を行います。

結果として、多くのケースで、他社からの提案内容(誰にいくらで売れそう)を明白に凌駕する結果を導き、弊社SCAへの報酬を差し引いた金額と、他社の想定手取り額を比較した上で、具体的なメリットをしっかりと得ていただけている点(過去事例では平均2-3倍程度、最高事例では10倍強)に絶対的な自信を持っております。

 

そもそも無料ビジネスとは?

昨今、インターネットやコンピュータ処理能力の向上とコスト低下、様々な業界内での競合激化を背景として、さまざまな無料サービスが展開されています。
しかし、「霞を食っては生きていけない」ので、当然のことながら無料業者は、誰か別の人から相応の対価を得ています。その別の人がその対価を別の誰かに転嫁することで成り立つというのが基本です。巨額コストをかけて運営されているGoogleの検索サービスも、検索ユーザーは無料ですが、個人情報を整理されフィットした広告を見せられるというコストが発生してますね。コスト以上にベネフィットがあるから、みんなGoogleを使っているはずです。

人件費、家賃、広告宣伝費等の目に見えるコストに加え、資金調達先への利払いや高い利益率によるキャピタルゲインという、目に見えないコストであることもあるでしょう。結局のところ、必ずだれかのところにしわ寄せが行くことになります。M&Aの場合は、実際に売れたセルサイドオーナー、売れなかったセルサイドオーナー、実際に買収したバイサイド、買収できなかったバイサイドの誰かにしわ寄せが生じているわけです。

たとえば、
1. 直接視聴料を徴収するNHKと異なり、テレビ(民放)は無料で見られますが、広告主(コマーシャル)が番組制作コスト等を負担しており、広告宣伝費は広告主の顧客が負担しています。
2. 小さなデジタル複製コストを利用し、一定のアクイジションコスト(顧客獲得コスト)を負担し、リカーリングアイテム(継続課金等)で回収するというモデルも長く世を席捲しています。フリーミアムモデルというものですね。
3. 売上モデルが所謂仲介モデル(インターミディアリーモデル)の場合、お金を持つ自社の真のクライアント探したい相手(人材、住まい、外注先等)を代わりに探すため、仲介する会社がその相手に無料を提示するモデルも一般的になっています。

もちろん、
直接的な原価や人件費等といった、顧客から見て商品・サービスの価値の源泉となる部分に対する満足が十分に大きく、広告宣伝費・アクイジションコスト等を上乗せされても満足できるならば全く問題がありません。
広告宣伝費・アクイジションコストを負担することで、利益率は薄くなるけれど、ボリューム(販売数)を増やすことで、結果としての利益額が大きくなるし、顧客も満足しているからです。誰も損をしていません。

1.と2.はさておき、問題は上記3.のケース(仲介モデル)です。
人材、住まい、外注先等の仲介の場合、相手も会社も不満があれば、途中で断ればよいし、断っても問題は少ないはずです。
また、相場というものが形成されやすく取引条件も大きく変わらないはずです。
何度でもやり直しがきくし、気に入らなければ別を試せばよい
こういう取引の場合には、無料で初回お試しができる等の仕組みはユーザーフレンドリーと言えるでしょう。昔からある試用販売という形態に近いものです。

 

M&Aでの無料はセルサイドにとってもバイサイドにとっても良くない理由

しかし、3.のビジネスモデルをそのまま会社の売買(M&A)に適用すると、通常の取引とは別の影響・効果を内包しているので、安易に目先の支出ダウンに目を奪われると、最終的な収入大幅ダウン、取返しのつかない副作用の原因になりかねません。

なぜなら、
断ると問題が新たに生じるし(無料の負担を確実に回収するため、経験不足の低人件費・成功報酬型人材による多数バイサイド候補への準備不足の提案方式が採用されやすくなり(低スキル人材による提案数主義)、多数のバイサイドへの情報開示がターゲット企業の潜在的競争力を削り取り、情報漏洩リスクが具体化すると社内人材の不安を掻き立て、バイサイドにとっても買収企業の価値が下がるという意味で迷惑、M&A業界は狭いので「売れ残り案件」「出回り案件」として案件自体の価値が下がる等等)、
・そもそも会社売却「額」というものには相場というものがなく(確立された会社売却額の評価の「方法」(M&Aバリュエーションのアウトプット計算方法)は確立しているものの、インプット(バイサイドの経営能力を加味した将来キャッシュフローやリスク量)が相手次第、情報開示の品質・見せ方・提案方法次第で大きく変わる)、
・アウトプット(どのような成長の方向性にするか、いくらで売却するか、経営者や従業員にどのような機会を残すか)で満足したいなら、自陣にプロの「絶対的味方(利益相反の問題がなく、疑いの余地なくセルサイドと同じ舟に乗る事業・ファイナンス・M&Aのプロ)」を入れておく必要性が高いからです。

M&Aは単なる1商品の販売ではなく、論点は極めて多岐に亘るし、その見方も人によって立場によって様々になる流動的な側面が強いものです。通常、無料だとアドバイザーをこき使うことが難しい状況が必ず訪れます。M&A交渉が深まっていくにつれ、正しい交渉をしていくと、必ずいくつかの論点で「対立」が生まれるものです。誰にも分からない「将来」のことについての交渉ですから当然です。健全な対立を回避すべきと整理すべきではありません(むしろ、この対立こそがターゲット企業をさらに飛躍させるためのアイデアの宝庫でもあります)。

このときに、お金を払っていないと、状況を正確に知りたくても、無料アドバイザーは真のクライアントがバイサイドになるのが当然の帰結(太客が誰かを考えてみてください)ですから、本当の事を教えてくれるか不安になりますし、正々堂々と当たりまえの主張をしたくても、一部を諦めざるを得ない状況になりがちです。例えば「100時間の労力(調査分析や資料作成等)がかかるケースで、無料業者に、強く、正確かつ専門的なアドバイスを求められますか?」という問題です。相手はバイサイドの弁護士や会計士、ビジネスプロフェッショナルであり、彼らに対抗できなければいけませんから、「それは専門家に聞いてください」では二重コスト、時間不足に陥ります。100時間の対価(アドバイザーへの前払い報酬)と、1-5割(場合によってもそれ以上)の売却額の減額のどちらを取るべきか、の問題とも言い換えられます。

M&Aの専門的な領域で正確に状況を理解するためにも、当然の主張をしっかりと通すためにも、アドバイザーにお金を払っておくべきです。とはいえ、通常、セルサイドには多額の報酬を支払う余裕がないケースも多いはずですから、臨機応変に相談に乗ってくれる良心的なM&A助言会社をしっかりと比較して選ぶべきでしょう。特に、ユニークな強みがある会社や、単純な株式譲渡ではないスキーム、税務面の工夫が必要な状況、規制等の法務面の重要性が高いケース等は、無料業者に丸投げすると、自動的に、バイサイドが完全にペースを握った交渉になり、セルサイドは適正評価を得られない可能性が高まります。

 

M&A助言サービスの本質

M&A助言サービスは、特にセルサイド(売り手)からみると、助言内容(相手選び、交渉時のあらゆる受け答え、金額交渉等)次第で、M&A後のセルサイド(売り手)の人生やターゲット企業(売り手企業)の将来を決定付けられてしまう重要局面を左右するものであり、利益相反・低品質な助言によって重大な損失を被るリスクも抱えるものですので、できるだけ高品質に、マイナス副作用を避ける形で、こっそりと進めるというスタイルが、少し前までは常識でした。そのため年期の入ったM&Aバンカーは、長期間のさまざまな領域の修行をしてからようやくデビューしたものです。

また、バイサイドの立場に立ってみれば、「少しでも自社にとってプラスになりそうな良い会社を、少しでも安い条件で買収したい」という鉄板ニーズがあります。

M&A助言を本格的に提供するということは、単に「M&Aの手続きを知っている」というレベルでは全く不足しており、「ターゲット企業の潜在価値を最大化するM&Aの実現のために役立つあらゆる知識と経験を総動員して全力投球する」しか道はありません。本来、全ての会社売却案件は、オーダーメイドで接するべき個別性の強い重要案件です。例えば、人材紹介という類似するサービスであったとしても、紹介先企業での仕事内容について熟知している担当者でなければ、求人者は満足できません。「たった1人の求人でも品質重要だに、いわんや会社売却をや」です。

また、前述のとおり、真の建設的で友好的なM&A交渉とは、安易に「健全な対立」を避けるというものではなく、「健全な対立」を「ターゲット企業を飛躍させるためのアイデアを練りこむ絶好の機会」として活用するものです。奪い合うゼロサムゲームではなく、会社の発展を通じて両者Win-Winを目指すウィンウィンゲームとして捉えるべきであり、後者を実現する工程が本来あるべきM&A交渉というものと捉えるべきです。

したがって、まずは①事業(ビジネス)に関する深い知見、次にM&Aの本質である②ファイナンスに関する深い知見、最後に③M&Aという取引自体についての知識・経験が必要とされ、本当に潜在価値の最大化を実現するM&Aの助言をできるようになるためには、投資銀行では一般的に7年以上の経験が必要とされ、M&A業界に入る前に経営学・財務会計学・管理会計学・企業法務・企業税務・個人税務等の基礎知識をしっかりと学習した者のみが入ることができる狭き門だったのです。

相手が誰でも、いくらでも、この後どうなっても、売れれば良い」というニーズに対しては、上記のサービスは過剰サービスになるでしょうが、「最適な相手に、最適な戦略に基づき、最適な条件で経営を託したい」というニーズに対しては、上記のサービスを提供できるメイン担当者の存在は不可欠なものとなります。

弊社SCAは、古き良きは残し、さらに発展させたビジネスモデルに執着したほうが、結果として良いサービスを提供できるはずという立場を採用しており、クライアント様であるセルサイドに結果としての負担を押し付けることになる「無料」は絶対にせず、「有料」で付加価値を提供する真のM&A助言サービスを提供できるよう日々研鑽に励み、事業・ファイナンス・M&Aの3領域について高品質な助言ができるよう努めております。

M&Aに関して言えば、「無料(タダ)より高いものはありません」は昔から変わりませんし、これからも変わらないでしょう。

 

 

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